宗教的思考停止の典型・・「モンキー裁判」

<以下はモンキー裁判の紹介文からの引用です>
『裁かれた進化論』は、1925年の夏に全米にセンセーションを巻き起こした「モンキー裁判」を描いたものである。
 この年の3月21日、南部十州でもとりわけ宗教的偏見の根強いテネシー州の議会は公立学校において進化論を教えることを禁止する法律を可決し、即日公布した。 「いかなる教師も、聖書の中にて教えられる通りの、神が人間を創造した物語を否認するがごとき説を教えること、ならびにその物語の代わりに、人間がより下等な動物より進化したものであると教えることは、違法たるべし」
 これに憤った若い鉱山技師のジョージ・ラップレェと中学校教師のジョン・トーマス・スコープスは相談して、ラップレェがスコープスを「学校で進化論を教えている」と警察に告発し、裁判闘争に持ち込むことを企てた。 裁判は田舎町デイトンの郡裁判所で7月10日に始まった。被告側の弁護人には当時「全米随一の刑事弁護士」と言われた長老クラーレンス・ダローが陣頭に立った。 「彼はその長い一生を通じて、全米を衝動したアメリカ社会党党首ユージン・デブスの鉄道員組合陰謀事件をはじめ、歴史的な大事件にはかならず勤労者の側に立って、被告の弁護に当たってきただけに、『ダロー、デイトンの法廷に立ち、モンキー裁判のスコープス被告の弁護に立つ!』の報道は、夏がれをかこっていた当時のアメリカ新聞界に、大反響をまきおこした。そして、全米各地から、さらに海外からも、多数の新聞・通信記者、カメラマン、さらに映画班や、ラジオ放送員や無電技師の大群が、このテネシーの山峡の小さな町、というよりは……『小部落』に殺到した」 一方、検察側も、南部一帯を地盤に大統領選に三度出馬し「偉大なる市民」と称された大物政治家ウイリアム・J・ブライアンをはじめとする証人を立てて応戦、ダロー対ブライアンの対決もこの裁判の呼び物だった。 二人の対決は「合理主義と進歩主義の急先鋒」と「保守主義と聖書万能のファンダメンタリズム」の「決戦」と評されたが、しかしその実際の内容は、聖書の創造説を盲信して現代科学を否定するのか、信仰と科学の調和を図るのか、をめぐるものに過ぎなかった。裁判は州の最高裁にまで持ち込まれたが、その判決もまた「進化論禁止法」を「合法的」とした上で、被告の罰金刑を取り消すという玉虫色のものに終わった。この事件は宗教的思考停止が招いた典型的なくだらない事件だと僕は思っている ガリレオ・ガリレイの宗教裁判による有罪もしかり・・

そして・・

思考停止は悲劇さえ生む