武士道

武士は

自ら道徳の規範を定め 

自らそれを守って模範を示すことで民衆を導いていったのである。

新渡戸稲造がその著書「武士道」で言うように

武士道においては「恥」は死よりも悪いものとされる。

「恥」とは卑怯なまねをしたり、自分の怠惰によって仕事に不都合を生じたり、不忠を働いたりすることだ。

そんなところから

「花は桜木、人は武士」

 という言葉が産まれ、

侍は 日本民族全体の「美しい理想」となった。

大和魂」は 武士道がもたらしたもの、そのものであった。
 
日本民族固有の美的感覚に訴えるものの代表に「桜」がある。

は古来から日本人が好んで来た花であった。

西洋人は バラの花を好む

バラには桜が持つ純真さが欠けている。

バラは、その美しさの下にトゲを隠し持つ
 
朽ち果てる時は、

 生に執着するがごとく
 
そのしかばねを 枝の上に残す

日本人が愛するのはの花だ

淡い色彩と ほのかな香り

その美しさの下にはやいばも毒も隠していない

散り際のいさぎよさ まさに死をものともしない

自然のおもむくままに、散る準備ができている。

 これこそ武士道の精神であると思う

これが本来の日本の姿であり、日本人の姿であると思う

その淡い色合は 華美とは言えないが、

 そのほのかな香りには飽きることがない。

このように美しく、はかなげで、

 風で散ってしまうが育った土地で、

 武士道が育まれたのもごく自然なことではないだろうか。