人間の感覚とバランス能力ってすごい

今日は約1.5キロ先の大型ショッピングモールまで歩いた。

なんとか杖つきで歩けたが、きつかった・・

障害者になって初めてわかった事だが、人間の足のバランス能力って本当にすごいと思う。

僕の左足はほとんど感覚がない。感覚がないから足が何かにぶつかっても気がつかない。

先日、人ごみの多いところを歩いていたら、突然体が左側に傾いた。

ん?と思ったら、3、4歳の男の子とすれ違ったとき、その男の子を左足で蹴ってしまったようだ。

男の子もその母親もこちらを振りむいてびっくりした様子だった。

そんな調子で歩いているので、人ごみの多いところは本当に怖い。

人間は足の指と足首で2足歩行できるように微妙な体重のバランスを取っているのだ。

僕は左足が麻痺ているが、決して筋力がないのではない。

これが不思議なところだ。自分の体重を支えることはなんとか出来るのだ。

老人のように筋力がなくなって歩けないのではないのだ。

健常者の人にはなんと表現してよいのか分からないが、、、


まるで足の付け根からマネキンの足がぶら下がっているような感覚なのだ。
体を振って足を前に振り出す。

そして体を左に傾け体重を左足にかけていく、同時に右足を前に出していく
そんな感じだ。・
だからちょっとした傾斜があるだけでバランスが崩れてしまう。

特に電車の駅のホームの場合、盲人用の黄色いブツブツ突起のタイルくらいの
ほんのちょっとした突起で左足はバランスを崩してしまう。

健常である右足を注意深くどんなふうに動かしているのか感覚を研ぎ澄ましてみると、
右足は常に足の指で重心を微妙にコントロールしているのが分かる。
すごいものだ。
今日もショッピングモールにいくと、足の細い女の子がさっさと歩いている。
それを見るととても不思議に思う。
明らかに僕の足よりも筋肉は無い。
にもかかわらず早速さっさと歩いている。

しかもハイヒールで!


今の僕には絶対不可能だ!


こういうものを見るにつけ、人間の脳とはと本当にすごいと思う。

ホンダのアシモ君を作ったエンジニアは相当苦労していると思う。

二足歩行をコントロールするというのはそれほど難しいのだ。

1万年近く前、人間が二足歩行始めてから、脳がプログラミングされてきたのだ。

そう考えると、脳卒中になって、非常に大きな脳機能を失ってしまったと痛感する。

人間が1万年近くかけて作り上げた二足歩行プログラムが失われたのだ!

脳に代償機能があるとはいえ、別の脳細胞に対して一から2足歩行プログラムを
教えこむには、論理的には1万年かかるのではないかと思ったりもしている。
そう思うと、気が遠くなるので、せめて、生まれてから脳卒中になった日までの
45年間と同じ歳月をリハビリに費やせば、元の機能を取り戻すのが出来るのではないか
と期待している。