土壌・地下汚染の現状



法律とビジネス。この二つの関係は企業や産業によっては全く正反対の意味を持っている。昔なら、環境関係の規制を厳しくすれば、規制の対象となる産業分野から一斉に反対の声があがるのが普通であった。規制を厳しくすれば、それをクリアするために新しい機器を導入する必要がある。金がかかるのである。しかし設備を新しくするということは、設備や装置を作るメーカーにとってみれば、大きなビジネスチャンスになるのだ。彼らにはプラスになる。

 もっとも規制の対象となる企業が損ばかりするというわけではない。積極果敢な企業は、その規制をバネにビジネスを広げる。

 建設土木業界は、産業廃棄物の中でも最も不法投棄が多いといわれる建築廃材の作り手である。けれども、その一方で、大手ゼネコンは様々な分野で新しい環境技術を開発し、ビジネスにしているのである。企業と法律とはそういう関係にある。

 そして、土壤汚染、地下水汚染の規制についても、実は同じようなことがこれから起こるだろうと見られている。土壤が汚染されている可能性のある場所は全国で約32万カ所あると推定


社団法人・土壤環境センターは2000年7月には日本の土壤汚染対策に関する費用の潜在的な市場規模「我が国における土壌汚染対策費用の推定」を発表している。それによれば土壤が汚染されているかどうか調査する土壤汚染調査費用の市場規模は2兆3000億円。そして土壤の汚染浄化費用は11兆円。あわせて13兆3000億円とはじき出している。

 この試算のベースは土壤の「汚染が全く存在しないとは断定できない事業所」という条件を前提にシミュレーションしている。これだけの市場が本当に浮上するのかどうかはもちろんよく分からないが、その規模が大きいことは確かである。

 日本の土壤・地下水汚染に関係する法律は、アメリカやドイツに比べると厳しいものではない。今後、法律がどのくらい厳しくなっていくのかに、13兆円を超える市場が誕生するかどうかはかかっている。

 アメリカの土壤浄化ビジネスの軌跡をたどると、そのことが実によく分かる。



ブラウン・フィールド・アドバイザーズ汚染土壌再生ビジネスを強化 

汚染土壌再生ビジネスを強化ブラウン・フィールド・アドバイザーズ(BFA)は、グリーンアース運営の「エコランド・ファンド事業」について、平成22年7月1日付で同社より営業譲渡を受け、事業統合することを決定した。両社が持つ、土壌汚染地に対するリスクソリューション機能と資産活用のノウハウを共有。資金調達も含めて事業基盤を固め、汚染土地再生ビジネスにおけるさらなる拡大を目指す。年間4~5物件の汚染地を購入し、3年後には事業規模を約200億円にまで拡大させたい考えだ。

BFAは、「汚染地再生流動化事業」を展開している。同事業は、汚染土地を取得して、最適な汚染対策をしたうえで最終ユーザーに売却し、土地活用を促進するというもの。同社独自の土壌汚染のリスクヘッジ機能として、工事費が当初の予定金額を超過した際にそれを負担する保証制度や、汚染土壌が敷地外に拡散して第3者に損害を与えた場合の保証制度などを設けているのが特徴だ。昨年11月に、同事業の第1号案件として、東京都板橋区内の約11,000m2のメーカー工場跡地を取得し、事業に着手している。一方、グリーンアースは、平成18年から国内初の土壌汚染土地買取・再生ファンド「エコランド・ファンド」を運営している。

ブラウンフィールドは、国内に約2.8万ha存在すると試算されている。今年改正された土壌汚染対策法の影響もあり、今後、汚染地の再生事業は拡大するとの見込み。今回の事業統合に際しては、フィールド・パートナーズとグリーンアースを引き受け先とする第三者割当増資を行う。増資額は1,500万円、増資後の資本金は3,500万円を予定。